あきのさくら

散歩

一、ニ、三歩っ。
ではなくて、散歩。(秋の夜は冷えるものです。。。
あまりに夜風が気持ちが良いので、
古酒に頬を赤らめながら、
得意の夜間徘徊を。
さっきまで聞いてたJAZZが
頭の中で壊れたレコードの様に
途切れることなく、流れ続ける。
ささやかなパーカッションと
途中で素っ破抜けるホーン。
リズミカルなピアノに
どよめくようなベース。
月明かりに照らされた路地を、
フラフラと、あても無く歩く。
と、ある空き地に着いた。
以前(6年ほど前)火事があって、今は何も無くなった焼け跡。
あの時のことは今でも覚えている。
ちなみにそこは、オイラの飲み友達の「馬」の家だった。
「馬」
奴は馬面で、競馬が大好き。
聞きたくも無いのに酔っ払ったら必ず競馬の話。
しかも殆ど当たらない。
寧ろ奴の逆をいけばもっと正解率が増す位。
そんな彼の家が燃えた。
不幸中の幸いで、留守宅だったので、死傷者は無く、
オイラと馬は、野次馬の中でただ燃え盛る彼の家を見た。
何だかお祭りみたいだったのを覚えている。
何も言わず、燃え盛る炎に、
馬は一体何を感じていたのだろう。
数ヵ月後、馬とオイラを含めた呑み友達で、
焼け跡に秋桜の種を蒔いた。
丁度今夜のような月明かりの明るい夜だった。
そして今、目の前には所狭しと秋の桜が咲き乱れている。
少々冷たい秋風に吹かれながら、
眼前に色とりどりの秋桜が、月明かりに照らされている。
秋の桜。
コスモス。
オイラはこの花が本当に大好きだ。

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特に彼のアコギが大好きだ。

Reptile

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