ポエット

詩集

詩集を借りた。
本当に素敵な詩集だった。。。


何だろう・・・。
記号としての文字が融けて
すっと肌からやさしく沁み込むような感じ。
本当に優しくて素敵な文字の綴り。


秋の夜に満月に近い月と
心地よい読書。
オイラは確かに裕福では無いけど、
それはあくまでも物質的な話。
精神的裕福度は、かなり贅沢に近いものがあるように思ふ。
オイラはそんな人生で良かったとさえ思う。


詩。
そして詩集。
きっとこの二つは分けて考える必要があるように思う。
詩。
それは、絶対的に平等でなければならない。
エゴイスティックな詩には、
何一つオイラは美を感じない。
普遍的ないつまでも変わり得ない真実のみが、
文字という記号で以って伝えられた時、
きっとそれは詩であり、死なんだと思ふ。
生という現象さえも超越した真実。
生まれながらに死んでいて、
死んでいて生きている。
語りえないモノを語りうるモノに限りなく近づける。
けれど、絶対語りえない存在。
きっと韻という技法にはそんな意味があるようにさえ思う。
文字列を言葉以上の音という存在で持って表現する。
それは、感覚を刺激し、脳内のドーパミンを分泌させる。
音速に近い電気信号が体内を駆け巡り、
再びアウトプットされる。
それは、喜びだったり、哀しみだったり、
郷愁だったりと様々。
人間という素敵な生命体の宿命。
オイラは本当に幸運だ。
詩の喜び。
これを多少なりとも知りえたことが。


詩集。
それは、まさしく刺繍。
詩でもって、詩を作る。
良い詩集は決して乱雑に叩き売りのバナナのように並べられていない。
それは、これ以上に無いくらいポエットの心の順序。
だから、絶対にベスト版なんてあり得ない。
もしあったとすれば、
それは、きっと詩の心の無い出版者にしか出来ない。
少なくともオイラには、あまり魅力的に思えない。
赤子に読む絵本のように最初から最後まで優しく読んでみたい。
時計の針を止めて、そっと秋風の流す時の調べを感じながら。


世の中にどれ程の詩があるのか分からない。
様々な文字の音符が並べられてるに違いない。
人として、素敵な調べを生むことは、
芸術表現として、大いなる尊厳をもった宿命だと思う。


素敵な詩集。
それは、まさにそんな深みのある一冊でした。
オイラは暗記力があまり無いので、
こういう部分が良い的な話はできませんが、
総論として、詩がこうあって欲しいと願うと同時に
その本がそうだったといういことです。
素敵な一冊をありがとうございます。


ことばのつえ、ことばのつえ

ことばのつえ、ことばのつえ